【書評】鬱〈うつ〉に離婚に、休職が… ぼくはそれでも生きるべきなんだ


以下、Amazonに投稿したレビューです。

5つ星のうち 3.0 鬱病は「自分病」2015/1/1
投稿者 
本書は、著者自身の回想録が内容の大半を占める為、今現在、鬱病に苦しむ人々に対して医科学的なエビデンス(根拠)を以って療法や対策を提示するものではない。
しかし、それでも本書に読む価値があるとすれば、それは次の文に集約される。

「よく周りの家族や知人はどう対処したらいいかわからないと言うが、普段通りに接してくれればそれ でいい。変に病人扱いされたり、気を使われるのはしっくりこない」
「病気を理解してくれるのは嬉しいが、病人として接するのはやめて欲しい。病気であってもそう思いたくない自分がいるからである 」

つまり、大半の病気と名の付くものが持つ、もう一つの側面である「罹患者に対する周囲の人々の接し方」という事について(特に心の病に関して)、本書ほど参考になるものはない。

私自身、過去に鬱病を患った者として(そして既婚者として)大いに共感できるのは、パートナー、つまり配偶者に対する感謝と「申し訳なさ」の部分である。
鬱病に限らず、心の病の大半は、大きな環境の変化に対して心や身体が順応しきれずに起こってくるものであり、それを察知してあげられるのは、生活を共にするパートナーを差し置いて他には無い。医師とて、24時間観察してくれているわけではないのだ。

もしも、あなたがパートナーに対して「最近、頑張り過ぎなのでは・・・」との懸念を感じているのであれば、まずは本書に目を通して、パートナーが現在置かれている状況を一つ一つチェックしてみて欲しい。
よく言われる事だが、「頑張り屋さん」というものは、「頑張っていない自分」を認める事ができなくて心の病を発症し、そして「頑張れなくなった自分」を認める事ができなくて、長い期間を苦しんで過ごすのだ。

ちょうど、それを一行で表す文があった。
「うつになった人は自分という病気に苦しんでいる」
【広告】

0 件のコメント :

コメントを投稿