【連載】うつ病予防マニュアル 第六回

 よく考えて欲しい。たとえ睡眠を中断されてでも応対しなければならない緊急の電話やメールが、貴方の日々の生活の中で一体、何件ほどあるのだろうか??
 精々、実家の両親や兄弟、あるいは十年来の親友や心から尊敬する恩師の、危篤や死亡を知らせる報ぐらいのものだろう。

 特に私自身がそうであったが、職場の上司のパワーハラスメントが原因でウツ状態に陥っている人の場合、携帯電話の着信履歴には、その上司の電話番号がズラッと並んでいる筈だ。
 そんな状態で携帯電話を枕元に置いて眠るのは、「殺して下さい」と表明しているようなものではないだろうか。
 最初に「ウツの原因になりそうな事から物理的に距離を置く」と述べた事を忘れないで欲しい。

 ④明るい音楽を聴く習慣を持つ

 意外な盲点と言うべきだろうか、ウツに苦しむ多くの人々は、日頃から音楽を聴く習慣を全く持たないか、聴いたとしても芸術性の低いポップスや、あるいは過激な歌詞のロック等を聴いている事が多い。
 誤解の無いように断っておくが、私自身がポップスやロックが嫌いで、それらのものをバカにしている訳ではない。むしろ、私はOzzy OsbourneやIRON MAIDENといった、いわゆる「ブリティッシュ・ヘヴィーメタル」が大好きで、それらを毎日聴いて口ずさんでいる内に、ネイティブの正しい発音が身について感謝しているぐらいだ。

 しかし、やはり鬱病対策という観点からは、ロックやポップスはあまりお勧めできない。これについては、まるで私がロックやポップスをバカにしていると思われたら困るので詳しく根拠を述べるが、それらはあくまでも「元気な時に聴く音楽」なのだ。

 まず第一に、日本のポップスにありがちな「頑張れ」とか「負けないで」といった「元気出そうぜ系」の歌詞が非常にマズい。
 現に「負けないで」という歌詞で一世を風靡した、ポップスグループ「ZARD」のヴォーカリストである、坂井 泉水氏の痛ましい最期は記憶に新しい。
 当たり前の話だが、それ以上頑張れないから、元気が出ないからウツになるのであって、その状態で「頑張れ」「元気出せ」などと言われても、更にウツが加速するばかりだ。なので、歌の歌詞に限った事ではないが、「頑張る事を奨励する言葉」からは出来る限り距離を置いた方が良い。

 第二に、楽曲のアンサンブル(合奏形態)上の周波数の問題がある。
 それはつまり、「脳に響く音程としてマズい」という事だ。
 これも当たり前の話だが、通常、ロックバンドと呼ばれる合奏形態は、エレキギターやベース、シンセサイザーといった「電磁的、又は電子的に増幅して出力する事を前提とした楽器」でアンサンブルが組まれている。
 例えば、ガラスの割れる音や黒板を爪で引っ掻く音は、誰だって苦手だし、背後でそれらの音が予告も無しに鳴ったら、誰だって驚くだろう。
 大袈裟に言うなら、ロック音楽というものは、それらの不快音を更にアンプで増幅して録音しているようなものなのだ。

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7 件のコメント :

  1. JAPAN2015年1月8日 0:06

    こんにちは。
    最近苫米地さんの超情報場仮説を知りましたが、フォレスト出版が書いた文にあの世があるとすれば超広報場仮説しかありえませんとありました。ということは超上場場仮説があればあの世、霊界があるってことですか?あの世などそんなものないっていってた苫米地さんを信じてたんですが、ちょっとわかりません。
    苫米地さんがあの世はあるっていってるのかどうか知ってたら教えてください。

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  2. >1 JAPANさん
    もしも、フォレスト出版がその通りの文言で宣伝しているのだとしたら、完全に誤解を与える表現ですね。
    まぁ、フォレスト出版は(苫米地関連の教材に限らず)昔から「胡散臭い宣伝」で有名ですので、あまり気になさらない方が良いでしょう。
    で、「あの世」が存在するか否か、という事ですが、良い機会ですので厳密に定義、及び説明させて頂きます。
    答えは、「物理的には存在しないが、情報的には定義されており、各個人が感じている臨場感に従って影響を与える」です。
    「あの世」という言葉を「ゾンビ」に置き換えてみれば、解かり易いかと思います。
    もちろん、現代に生きる私達はゾンビが実際には存在しない事を知っています。
    しかし、ホラー映画を観た時に、ゾンビの顔がアップで映り「ヴォォォォ!!」などと叫ぼうものなら、大人でも「うわっ!!」と驚くわけです。
    実際には存在しない筈なのに、何故、私達は映像の中のゾンビを恐れるのでしょうか??
    その答えが、先ほど述べたように「情報的には定義されており、各個人が感じている臨場感に従って影響を与える」という事です。
    「情報的には定義されている」というのは、ゾンビの場合ですと「魔術やバイオテクノロジーによって蘇った死体。ただし、理性や人格までは残しておらず、もっぱら動物的な捕食欲求によって生者を襲い、食らおうとする」という「設定」の事です。
    実際には存在しない筈のゾンビに、想像力豊かな誰か(漫画やゲーム、小説などの作者や、古代宗教の教祖や指導者たち)が定義づけを行い、「一応、そういう事になっている」というわけです。
    「あの世」も全く同じで、太古の昔から東西の宗教指導者たちが「人が死んだら、魂はあの世へ行く」と言い続けてきたのですから、理性では「無い」と解っていても、「あの世の定義」自体は21世紀現在になっても、依然として人々に影響を与え続けている・・・という事です。

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  3. JAPAN2015年1月9日 20:20

    なるほど。フォレストの表現に危うく洗脳されるところでしたwww
    よかったあ物理的に存在しなくて・・・。物理的に存在しなくて臨場感にしたがって影響を受けるんなら霊能者とかただの宗教性精神病じゃんw
    苫米地さん答えてくれなかったけど安井さんのおかげで脱洗脳できました。ありがとうございます!
    これかたも応援しています!

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  4. はじめまして。
    amazonのレビューから来ました。
    22さい。男性です。
    すばらしいブログですね!
    頑張れ的な歌詞のポップスはマズイというのは、俺もかなり賛同します!
    自分は今のところ、洋楽とかk-popとか、歌詞がわからない曲で
    落ち着いたり、精神が安定したり、やる気が出るのを感じてます。
    今後も参考にさせてもらいます!
    更新楽しみにしてます!でわ。

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  5. >4 another mainさん
    ありがとうございます!!
    そもそも、Amazonのレビューはこのブログを開設するきっかけとなったものですので、レビューから来ていただけると特に嬉しいです。
    さて、「頑張れ系」や、あるいはビジュアル系にありがちなネガティブな歌詞を多く聴き、そして口ずさむようになると、やはり無意識が歌詞を「言葉通りに」受け取ってしまうようになります。
    つまりは、「マイナスのアファメーション(自己説得)」という事ですね。
    ウツ傾向の無い、極めて元気な人であれば、「それはそれ、これはこれ」と顕在意識でコントロールする事も可能ですが、一度でも発病して薬を飲んだ経験がある人は、再発防止の為にも、歌詞の無いクラシックやインストゥルメンタル系統の音楽を聴いて欲しいと思います。

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  6. こんにちは。先日は精神世界の定義などをリアルに感じれば感じるほど精神世界の定義の影響を受けるとお教えいただきありがとうございました。
    実は僕、ブログをやっていて、安井さんのこのコメントを含め、記事をリンクさせていただいたり、引用させていただいたり、僕に教えていただいたことを知ったきっかけになった本などを紹介していただきたいと思いました。(守秘義務がないのであれば)
    これらのどれか一つでもいいので要望を聞いていただけると大変ありがたいです。

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  7. >6 JAPAN(RF)さん
    記事に対するリンクや文章の引用は、特に私に断る必要はありませんので、自由に引用して頂いて構いません。
    ただし、画像に関しては、私自身が著作者の提示する条件を満たした上で利用しているものや、有償で購入しているものもありますので、画像の転載だけはなさらないようにお願い致します。

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