【連載】うつ病予防マニュアル 第七回

 もちろん、リズム、メロディー、ハーモニーという、いわゆる「音楽の三大要素」を満たしている以上、私達の表層意識はそれらの「過激な音」であっても、ちゃんと「音楽」として認識しているし、一応は「自らの意思で聴いている」と思っているので、「不快な情報」として表層意識に上がる事は少ない。
 否、そもそも、それらのロック音楽を最初から「不快な音だ」と感じた人は、次からは二度とロックを聴かないだろう。
 イメージが掴み難ければ食べ物に例えると解かりやすい。
 何でもよいが、貴方が「味覚」として「美味しい」と感じているスナック菓子やケーキがあるとする。しかし、いくら味覚(つまり表層意識)では美味しいと感じていたとしても、毎日、そればかりを食べていたらどうなるか?
 当然、「物理的な身体」は高カロリーによる肥満と成人病、もしくは栄養失調状態に陥ってしまうだろう。

 ロック音楽も基本的にはそれと同じで、貴方の「心」がそれらの音楽を「カッコイイ」と思って聴いていたとしても、貴方の「物理的な脳」はそれらの「電気的に増幅された不快音」に晒され続けて、多大なストレスを感じている可能性が高いのだ。
 なので、ウツ予防の観点からは、ポップスやロックといった「頑張る事を奨励する歌詞」や「電気的に増幅された楽器が奏でる音」は最小限に留めて、主にクラシック音楽や民族楽を中心に聴くようにして欲しい。
 もちろん、川のせせらぎや雨音、鳥の囀りといった「本来の自然音」はもっと好ましいので、出来るなら定期的に登山や森の散策をする習慣を持つと良い。

 ⑤テレビを観ない

 この項目は、本来ならもっと上位に挙げてもよいぐらいではあるが、最近では「若者のテレビ離れ」が言われており、「面白い番組があまり無いのでテレビはほとんど観ていません。もっぱら、インターネットです」という人も増えているので、その点では僅かだが救いが残っている。
 しかし、私よりも年齢が上の世代の人達は、まだまだ圧倒的に「帰宅後は、先ずテレビ」という人が多い(と思われる)ので、まるっきり書かない訳にはいかない。

 昔から、テレビが視聴者に与える悪影響は色々と言われていた。まずは眼科医が、「テレビを長時間観ていると眼が悪くなる」と指摘したのだ。
 今の若い人達は実物を見た事が無いかもしれないが、昔のテレビは「ブラウン管」といって、極く大雑把に言うと色(光の三原色)が付いたガラス板を裏側からレーザー光線で撃ち抜いて、映像を浮かび上がらせる方法だったのだ。
 当然、撃ち抜かれた光線が眼球に直接飛び込んで来る訳で、ちょうど、私が産まれた1970年代初頭、つまりはテレビが「一家に一台」普及するようになった頃から、日本の「眼鏡人口」が劇的に増加するようになったのだ。
 余談だが、その後の「ファミコンブーム」によって、特に「十代男子の眼鏡人口」が加速する事となった。眼科医の指摘は当たっていたのだ。

 次に問題視されたのは、ドラマやアニメ等の一部の番組の、暴力や性にまつわる表現だった。意外に思うかもしれないが、当時はまだまだテレビ局(あるいは番組制作会社)にも良心(?)が残っていて、さすがに現在ほど過激な暴力シーンや性描写は無かった。

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