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管理人 開設 6/11/2009

管理人が今までに読んだ脳科学や心理学関連書籍についての批評です。 日々の考察 脳科学や心理学の学習を通して得られた知見を、私達の日常生活に採り入れる試みやアイディア。 連載記事 一つのテーマに関して、複数回に渡って掘り下げる連載記事です。

エホバの証人を辞めたいと思っている人へ③


いくら私が生来的に能天気な性格だったとはいえ、母に対して分裂病(統合失調症)の診断が正式に下されたとあっては、悠長に構えている場合ではなくなった。

もちろん、他の多くのエホバの証人二世がそうであったように、誕生日を祝ってはいけないだとか、神社の初詣やお祭りなどの行事に行ってはいけないだとか、学校の校歌を歌ってはいけないといった「くだらない決まり事」の類いは守っていたし、それらは「苦痛」と言えるほどのレベルではなかった。

しかし、文字通りの「肉体的苦痛」が平然と与えられるようになると、話は別だ。
それまでは殆ど無かった「懲らしめの鞭棒」(注3)が日常的になったのだ。

今でもハッキリと覚えているが、その時、私は小学六年生にして人生の一大決断をする事となった。
高校には行かずに、中学を卒業したら家を出る決意を固めたのだ。

ただし、この連載記事の冒頭でも述べたように、私もまた母親の支配から逃れる事だけに必死で、それ以上に重要である「ある設定」をしていなかった為に後々になって苦労する羽目になったので、次回からの記事で認知科学を根拠とした「宗教からの正しい身の引き方」について説明したい。

小学六年生からの就活

かくして、この日から「この世」(注4)の価値観に照らし合わせても早いと言わざるを得ない、私の就職活動が始まった。
もちろん、大学生がスーツを着て会社を訪問すれば、誰の目から見ても「まっとうな就職活動」に見えるだろうが、ランドセルを背負った小学生が同じ事をしても、まぁ、つまみ出されるのオチだろう。

いや、百歩譲って話だけは聞いてもらえたとしても…
どの道、母親の知るところとなってはアウトだ!

あながち余談でもないが、当時の私と同様に一世である親から離れようと考えている十代の二世達が、Twitter等でその「計画」を吐露しているのを最近になってチラホラと見かけるようになった。

しかし、ネット上での発言には充分に注意した方が良い。

文字情報だけでなく、画像にも相当な量の個人情報が含まれているからだ。
「知らないとヤバい!? 写真のExifから個人情報を守る方法まとめ!」
http://photo-studio9.com/exif/
たとえ、自分の親世代がそういった個人情報を特定する技術を持っていなくとも、もう少し若い世代でそれなりのPCスキルを持っていれば貴方を特定する事は不可能ではないし、会衆内の派閥間での「足の引っ張り合い」については、貴方自身、よく知っている筈だ。

さて、話が少し逸れたが…

中学卒業までの三年と数ヶ月の間に、どんな準備をしておくべきか??
当時の私自身を褒めてやりたいぐらい、実に論理的に思考し、現実的に計画を進めた事を今でも覚えているので、順序も含めて記しておきたい。

①小学生の身分で企業や店舗に「近い将来に私を雇って欲しい」などと直接交渉するのは無理があるし、母親に連絡が行ったら全てが台無しになる。

②従って、第三者を仲介した「コネ」による就職に限られる事になる。では、事前にどんな人物と接触してコネを作っておくべきか?母方の親戚は利用できないので、接触すべきは父方の親戚、もしくは父の仕事の顧客だ。

③いずれの場合に於いても、私が高校には行かずに就職を希望している事を父親にだけは打ち明けなければならない。ただし、「母親から離れる為」という真の目的まで明かしてしまっては難航する恐れがあるので、それなりに大義名分のある別の目的を考える必要がある。

④単に「進学したくない」では「高校ぐらい出ておかなければロクなものにならないぞ!」と言われるのは目に見えているが、父親の性格上「技術」に対する信奉心が厚い事は知っていたので、そこを突いて「高校には行かずに手に職をつけたい」と打ち明ける事にした。

もちろん、父親に打ち明けた当初は「ふぅん、そうか…」としか返さなかったが、三年という時間を掛けて繰り返し説得した結果、決意が本物(?)であるという事を分かってもらい、父親の顧客の紹介で「とある職人業界」への就職が決まった次第である。

次回からは、いよいよ認知科学を根拠とした「宗教からの正しい身の引き方」について解説していく事にする。

注3…懲らしめの鞭棒とは、その字面から想像される通りに直接的な体罰を指す。
エホバの証人が自分たちの子供に対して体罰を与える事を正当化する根拠となっているのは、聖書の「箴言」の文言に由来している。
22章15節
「愚かさが少年の心につながれている。懲らしめのむち棒がそれを彼から遠くに引き離す」
29章15節
「 むち棒と戒めは知恵を与える。しかし,したい放題にさせて置かれる少年はその母に恥をかかせる」

ただし、これらの文言はエホバの証人組織が独自に編纂して発行している「新世界訳聖書」の記述であり、例えば英語版聖書のスタンダードである「ジェームズ王欽定訳」に於いては、「むち棒」に相当する単語は「rod」(竿)としか表記されていない。
同22章15節
「Foolishness is bound in the heart of a child; but the rod of correction shall drive it far from him」
同29章15節
「The rod and reproof give wisdom: but a child left to himself bringeth his mother to shame」

最初から肉体的な懲罰を与える事を目的としているならば「whip」と表記していても不思議ではないので、この辺りに、エホバの証人独特の「恣意的な聖句運用」が見え隠れする。

注4…いわゆる「一般的な社会通念」の事を、エホバの証人は「この世の考え方」や「この世の価値観」と呼称する。
これは、現代社会に於けるエホバの証人の生活は、あくまでも神が約束した「地上の楽園」が訪れるまでの暫定的なものであるとの価値観に基いている。
【短期連載】エホバの証人を辞めたいと思っている人へ ・3
エホバの証人を辞めたいと思っている人へ③ エホバの証人を辞めたいと思っている人へ③ Reviewed by 安井真守 on 2/01/2017 Rating: 5

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安井 真守

安井 真守
1972年4月23日生まれ
群馬県高崎市在住

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